2026年4月15日に“サカグチアミ”がDigital EP『Hush』をリリースしました。今作は“全曲ラヴソング”をテーマに制作されたEP。恋に落ちる瞬間の戸惑いや言葉にできない想い、すれ違いや距離感など、恋愛の中で生まれる繊細な感情を、サカグチアミならではの等身大の言葉とメロディーで描き出した作品となっています。
さて、今日のうたではそんな“サカグチアミ”による歌詞エッセイを2週連続でお届け。第2弾は、収録曲「絆創膏」にまつわるお話です。自身にとって少し特別な“絆創膏”というアイテム。そこから紐解かれる、恋愛傾向とは…。
絆創膏をくれる人のことをちょっと好きになってしまう。小学校の時に、キャラものの可愛いやつをくれたAちゃんとか、女子校で6年お世話になった保健室のおばちゃんとか。絆創膏をもらう、というシチュエーションがそもそもこっちが傷ついているベースだからだろうか。大人になって、外で怪我をする機会は減ったけれど、それでもその稀な局面で絆創膏を差し出してくれた人の顔を、それぞれ覚えている。※ここで注釈を入れておくが、ここからは、(私としてはかなり小っ恥ずかしい)恋愛の話になるので、何かの縁でこれを読んでいるあなたと私のヒミツの話にしておきたい。
私は、基本一人が好きだ。寂しさを分かち合うための相手を探すようなことはほぼない。(それを私は「名前」という楽曲の中で、かけがえのある恋と呼んでいる)。いわゆる恋多き女ではないけれど、今までの全ての恋愛が特別で、全力だった。ここで先ほどの絆創膏話に戻るが、自分がそんな調子だから、好きになってほしい人には、持てるだけの絆創膏をばら撒いてしまう。ここでの絆創膏とは、物理的な話だけじゃなく「傷をいたわってやる気持ち」みたいなのも含めて。それでいつも、気づいた時には空っぽになっていて、行き詰まる。これは、主観的な分析だけではなく、度々恋の相談をし合ってきた数々の友達による精巧なデータだ。と、赤裸々に自分の恋愛傾向を大公開したところで、曲の話に進もう。失恋を直接、仕事に活かせるのは、シンガーソングライターの特権だ。いい加減にしてほしい。
そんなこんなで、ずっと温めていた「絆創膏」という歌を、ついにこの春リリースした。EPに収録されている4曲のアレンジ全てを手掛けてくれた野村陽一郎さんは、一番お気に入りの曲らしい。歌われている内容が終始ウェットなのとは裏腹に、あえて乾いた、淡々としたサウンド感に仕上げてくださった。それがまるで "大恋愛と日常" の関係性のようで美しいではないか。
<引き出しの奥の絆創膏 君にあげたので最後だった>というフレーズは、坂口有望の恋愛そのものであり、頭を抱える悩みでもある。
自分の分の絆創膏くらい、ちゃんと残しておかなきゃな。だけど私は、また使い切ってしまうんだろう。もっと好きになってもらいたくて。
<サカグチアミ>
2026年4月15日発売
<収録曲>
1.サニーサンデー
2.Hush
3.絆創膏
4.長さ





