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  • Panorama Panama Town
    記憶がこびりついた道を歩く。
    記憶がこびりついた道を歩く。

    Panorama Panama Town

    記憶がこびりついた道を歩く。

     2023年7月5日に“Panorama Panama Town”が2ndフルアルバム『Dance for Sorrow』をリリース!今作は約4年ぶりのフルアルバム。EP『Rolling』以降の作品からセレクトした楽曲と新曲含む全12曲を収録したフルアルバムとなっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Panorama Panama Town”の岩渕想太による歌詞エッセイをお届け。今回は【後編】です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 Knock!!! 」にまつわるお話。あなたにとって“何かしらの記憶がこびりついた道”というとどこが思い浮かびますか? そして、何故か懐かしい気持ちになる場所ってありませんか…? 何かしらの記憶がこびりついた道を歩くということを俺はよくする。   高校卒業し、大学で神戸に行くという直前の日、通っていた中学校の方へ歩いて行った。夕日を浴びたグラウンドを観ながら、ここで野球部の辛い練習をやっていたな、とか、錆びれた浄水器を見て、なんか使うのを嫌厭していたんだよな、とかそういうことを思った。別に何かが埋まる行為でもないし、今思い返せばかけがえのない記憶とか、そういうものでもない。ただ、記憶がこびりついた道を俺は歩きたくなるのだと思う。   大学を卒業し、2年間住んだ東京の町田駅周辺。あの辺りは最近歩いた。町田を出る時はとても疲弊していたし、なんだか次の街にいくぞという気概の方が大きかったから、バタバタと街を飛び出してしまったが、今でもたまにあの辺りを歩きたくなる。   駅前の喫茶店に行き過ぎて、店員と顔見知りになってしまい、誰かを連れて行く時、「今日は一人じゃないんですね」とか言われて気まずかったな、とか、当時のドラムに連れて行かれたラーメン屋がピンと来なかったこととか、そんな何でもないことを思いながら街を歩く。   体の中の記憶が大事に保管されている部分、そこを彷徨う深海魚のようにふらふらと。ゴツんと大きな岩にぶつかることもあれば、遠くの方、見えるか見えないかの海底に綺麗な珊瑚礁を見つけたりする。   町田時代を算入するならば(ここは審議が分かれる所だけど)、東京に来てからもう7年になる。思い入れがあるところは沢山できたが、やはり自分が心の底から好きだと思える場所は新宿だ。   新宿の街を歩いていると、何だかとても懐かしい気持ちになる。生まれ育った北九州と似ているから、とか、映画館や気楽に入れる喫茶店が多いから、とか、色んな理由をつけてみたけど、どれもあまりピンと来ず。最近、俺は存在しない記憶の中を歩いているんじゃないだろうか、ということを思う。   学生時代、若い頃の両親が新宿に遊びに来ていたという。よく通っていたらしい「DUG」というジャズバーは今でも靖国通り沿いにあって、俺もたまに歌詞を書きに行ったりする。若い頃の親が、同じ椅子に座っていたかもしれないと思うと、それだけで寂しさと浪漫の入り混じったよく分からない気持ちになる。   店が長くそこにあり続けること。道がそこに通じ続けていること。そういった浪漫と、二人がそこでコーヒーを飲んでいたその瞬間は、もう二度と戻ってこないという寂しさ。そういったことを安易に言語化したくないけど、とにかくなんとも言えない気持ちになるのだ。   「DUG」は村上春樹の『ノルウェイの森』にも登場する。主人公と、友人の女性は大学のドイツ語の授業が終わって、この「DUG」にウォッカトニックを飲みにくる。これは小説の中の話なので(体験談かもしれないが)、実際には起こっていないことだ。ただ、「今ここにない瞬間」という点で、俺の両親の話と共通する。   俺は味わってない、新宿近郊での学生生活というものが、自分の中に架空の記憶として存在して、俺はその中を歩くことができる。両親も都内の大学に通っていたこともあり、重ねている面もあるのかもしれないが。   新宿歌舞伎町の深夜営業の喫茶店でコーヒーを飲む時、花園神社の境内に座る時、テアトル新宿から出ると一面の夕焼けだった時、俺は一瞬、存在しない記憶の中を彷徨う。あるのかも分からない惑星に飛ばされたロケットのように、オロオロと現実から離れていく。   何とも言えない気持ちになる。   どうしても埋まらない隔たりを感じることで辛くもなる。西陽が差し込むグラウンドで耳を傾けてみても、チームメイトの掛け声や小気味のいいトスバッティングの音は聞こえない。   ただ、その隔たりを確かめたいのだ。どうやっても辿り着けない距離を、その遠さを、俺はこの足で確かめたいのだと思う。この道も、通っていた学校もいつかは無くなってしまう。それなのに、今ここにあることと、それなのに辿り着けない距離を、全身で感じる。   そして、その歩みがこの先いつか振り返る参照点になる。「今ここを歩いている俺」に向かって誰かが遠い未来から、絶対に届かないボールを投げてくる。 < Panorama Panama Town・ 岩渕想太> ◆紹介曲「 Knock!!! 」 作詞:岩渕想太 作曲:岩渕想太 ◆2ndフルアルバム『Dance for Sorrow』 2023年7月5日発売   <収録曲> 01.Run 02.King's Eyes 03.Rodeo 04.Black Chocolate 05.SO YOUNG 06.Cranberry, 1984 07.Melody Lane 08.Bad Night 09.Faceless 10.Sad Good Night 11.Strange Days 12.Knock!!!  

    2023/07/14

  • Panorama Panama Town
    音に揺られる。会話は要らない。
    音に揺られる。会話は要らない。

    Panorama Panama Town

    音に揺られる。会話は要らない。

     2023年7月5日に“Panorama Panama Town”が2ndフルアルバム『Dance for Sorrow』をリリース!今作は約4年ぶりのフルアルバム。EP『Rolling』以降の作品からセレクトした楽曲と新曲含む全12曲を収録したフルアルバムとなっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Panorama Panama Town”の岩渕想太による歌詞エッセイをお届け。今回は【前編】です。綴っていただいたのは、今作の『Dance for Sorrow』というアルバムタイトルにも通ずるお話。なぜひとはダンスをするのでしょうか。たとえそれが気味の悪い場所だとしても、なぜそこに惹かれてしまうのでしょうか…。 雑踏、夜のパブ。 まばらだが、それなりに多くの人が音に乗って揺れている。 タバコの煙に満ちた店内は奥まで見渡すことができず、奥の方では何か怪しげな男女がくっついている。   カウンターでお金を払い、ウイスキーソーダ割りを頼む。 安いウイスキー特有の頭蓋骨に響く味だ。 「どこから来たの?」とは尋ねられなかった。 そんなこと尋ねたくなる連中が、他にもゴロゴロいるからだ。   流れている音楽は、ハウスミュージックのようだが、ローが強調されすぎている。 軋む窓。揺れるウォッカのボトル。 四方八方、トイレの個室に至るまでキックの4つが支配して、会話を挟む隙がない。 趣味の合わない女と乗るレンタカーみたいだ。   「初めまして」とか「いい天気ですね」といった会話の修飾部は、音に飲み込まれ、「おい!」とか「やあ!」と言った本質だけが残る。 ここにいる人々は皆その二語を使って会話をしているようだ。   「やあ!」と刺青の入った大男に背中をどつかれる。 「誰ですか?」とか「何してる人ですか?」とか聞ける訳もないので、私も精一杯の「やあ!」を返す。 ニコッと笑いながら、ビール瓶を渡される。 ありがたく受け取り、ウイスキーを持ってない方の手に瓶を握る。 何やってるかは知らないが、悪い奴じゃなさそうだ。   両手が埋まり、タバコが吸えないので適当なテーブルを探す。 店内に4つだけある樽でできたテーブルはどれもグラスの水で濡れていて、こんなところで確定申告をしたくはないなと思う。   椅子に腰掛け、グラスを置いて、アメリカン・スピリットに火をつける。 アメリカの精神、という名前のタバコを強く吸い込む。 吐き出した煙はどぶ色のため息だ。   ウイスキーの角張った酸味とキックのローが頭の中で混ざり合っていくのを感じる。 新しいカクテルみたいだ。 鈍痛に支配された脳内が、少しずつ気持ち良くなる。   流れている音楽の、シンセサイザーが、丸っこいベース音が、安っぽい注射針に刺されたように、徐々に体の中に入ってきて、ビートを奏でる。 ダンスの時間だ。 俺は今日これをやりに、こんな気味の悪いところにやって来たんだ。   音に揺られる。会話は要らない。 皆、今日これをやりに、こんな気味の悪いところにやって来ている。 そう思うと、途端に周りの奴が愛おしく見える。   音に揺られる。会話は要らない。 皆、それぞれの虚しさと闘争し、逃走しながらここまでやってきた。 俺もそういったところだ。愛おしく見えるだろうか。   朝まで踊る約束をした。 誰にしたわけでもない。帰りたくなったら勝手に帰る。 流れている音楽は最悪だ。ローが強調されすぎてるところが特に悪い。   こんなことは決して美しくはない。 再現性がない。なのに人を惹きつける。 蛾のように集まり、光が消えれば解散する。   そしてそれは、安いウイスキーを飲みたくなることと似ている。 <Panorama Panama Town・岩渕想太> ◆2ndフルアルバム『Dance for Sorrow』 2023年7月5日発売   <収録曲> 01.Run 02.King's Eyes 03.Rodeo 04.Black Chocolate 05.SO YOUNG 06.Cranberry, 1984 07.Melody Lane 08.Bad Night 09.Faceless 10.Sad Good Night 11.Strange Days 12.Knock!!!  

    2023/06/27

  • Panorama Panama Town
    今いる場所から逃れていく。漂流するように生きている。
    今いる場所から逃れていく。漂流するように生きている。

    Panorama Panama Town

    今いる場所から逃れていく。漂流するように生きている。

    2021年11月24日に“Panorama Panama Town”がミニアルバム『Faces』をリリース!アルバムタイトルには、1曲1曲それぞれをバンドの顔にしたいと言う思いが込められている今作。FODドラマ『ギヴン』主題歌「Strange Days」ほか、劇中バンド“the seasons”への書き下ろし楽曲「Melody Lane」のセルフカバーを含む全7曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Panorama Panama Town”の岩渕想太による歌詞エッセイをお届け!今回は【後編】です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 100yen coffee 」に通ずるお話。夜闇のなかを漂流しているかのような歌詞とサウンドが印象的なこの曲。なぜ、ひとは時々、あてどなく夜を漂流したくなるのでしょうか…。是非、歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 ジム・ジャームッシュの映画『パーマネント・バケーション』の冒頭、16歳の男アリーは、女友達のリーラに向かってこう話す。   「みな孤独さ。だから僕は漂流する。イかれてると言われても漂流してれば孤独でないと思うことができる。本当に孤独と感じるよりマシだ」   ニューヨークの街並みを眠らないまま漂流し続ける彼の言葉を聞いて、私は「わかる、わかるぞ!」と大声を上げた。     よく、夜を漂流する。そう言うと聞こえがいいが、ただの散歩だ。目的のない散歩。いつもの店に入るのを堪えて、知り合いに連絡するのも堪えて、ただひたすらに歩き続ける。誰かに会いたいけど、待ち合わせたくない。   今は夜22時の新宿で、電話すればあいつがやってくるけど、そんなことして何になるって言うんだ。できれば、知らない人に会いたい。知ってる人に会うにしても、衝撃的な出会い方でもって、出くわしたい。出くわしたい、そう私は今誰かに出くわしたいのかもしれない。   アメリカを東へ西へ行き、また東へ行って西へいくだけの小説、ジャック・ケルアックの『路上』の解説で見つけた言葉がある。   遠心性の誘惑   作家トマス・ピンチョンは、『路上』の持つ「遠心性の誘惑」に惹かれたらしい。トマス・ピンチョンを読んだことないけど、私はここでもう一度「わかる、わかるぞ!」と唸る。   【遠心】  意味 : 中心から遠ざかろうとすること。     あてどなく、夜を漂流する。「ここも違う」「ここも違う」を繰り返しながら。多くの場合、何にも出くわさないことを知っていながら、今いる場所から逃れていく。漂流するように生きている。あてがなくても、足は何故だか進んでいく。 <Panorama Panama Town・岩渕想太> ◆紹介曲「 100yen coffee 」 作詞:岩渕想太 作曲:岩渕想太 ◆Mini Album『Faces』 2021年11月24日発売   <収録曲> 1.King's Eyes 2.Strange Days 3.100yen coffee 4.Faceless 5.Seagull Weather 6.Algorithm 7.Melody Lane ◆ Panorama Panama Town One-man Live 2021-2022 "Face to Face" ・2021年12月11日(土) 兵庫・クラブ月世界 開場17:15 / 開演18:00 ・2022年1月14日(金) 東京・東京キネマ倶楽部 開場17:15 / 開演18:00

    2021/12/07

  • Panorama Panama Town
    私は「顔を合わせてあなたと話がしたい」と叫んだ。
    私は「顔を合わせてあなたと話がしたい」と叫んだ。

    Panorama Panama Town

    私は「顔を合わせてあなたと話がしたい」と叫んだ。

    2021年11月24日に“Panorama Panama Town”がミニアルバム『Faces』をリリース!アルバムタイトルには、1曲1曲それぞれをバンドの顔にしたいと言う思いが込められている今作。FODドラマ『ギヴン』主題歌「Strange Days」ほか、劇中バンド“the seasons”への書き下ろし楽曲「Melody Lane」のセルフカバーを含む全7曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Panorama Panama Town”の岩渕想太による歌詞エッセイをお届け!今回は【前編】です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 Faceless 」に通ずる想いです。ときに枠組みの中に、人間を押し込めてしまう。ときに枠組みから、人間をはじき出してしまう。それはどんな言葉なのでしょうか…。 「キャラ」という言葉が苦手だ。   こんなこと何億年も言い続けてることだけど、「キャラ」という言葉を聴くたびに、強烈な居心地の悪さを感じる。   「あいつは天然キャラやから」 「そんなこと言うのキャラじゃないなー」   耳にする度に、何か大切なものが音を立てて崩れていく気がする。「キャラ」という言葉は「天然キャラ」の枠組みに入れなかった「あいつ」の中身をズタズタに切り刻んでいく。   小学校の頃、家庭科の授業でやった人参の型取り。花びらの形に切り取られた人参はとても綺麗で、その形から溢れた部分はチラシで作られたゴミ箱の中に捨てられていった。「キャラ」という言葉は、花びらの型だ。「天然キャラ」として生まれてくる人間なんかいない。花びらの形で生えてくる人参が存在しないように。       レヴィナスという哲学者が言う。   「顔は常に『汝、殺すなかれ』と訴えている」   大学受験のために開いた倫理の参考書の中に書かれていた言葉が、当時は全く理解できなかった。他者の「顔」は傷つきやすく殺人を誘惑するが、それによって我々は殺人を禁じられてもいるらしい。あまりの突拍子もなさに高3の私はそっと参考書を閉じ、「レヴィナスと出てきたら顔」と言うセンター試験特有の暗記法によって思考を放棄した。ただ、今になってみるとほんの少しだけ分かるかもしれない。「顔」は絶対的に他なるものとして、ただそこにある。私を拒絶しながら。   フランスの哲学者の発言をこう言い換えてみる。   「顔は常に『人参を花びら形に切り抜くなかれ』と訴えている」       「 Faceless 」と言う曲を作った。「Face」が「less」で、つまりは「顔がない」ことについて歌った曲だ。何十行に渡る歌詞の中で、私は「顔を合わせてあなたと話がしたい」と叫んだ。コロナ禍で、「ライブハウスが感染を広げている」「若い世代が感染を広げている」と名指しされる時、その言葉の中に顔はなかった。何千通りの生活と、何千通りの考え方と、何千通りの表情が、たった何文字かの「主語」に入りきれずに零れ落ちていた。私はただただそれが悲しくてしょうがなかった。   ただ、ここにある顔たち。4つの顔を付き合わせてバンドをやっている。北海道十勝の畑で土に埋まった人参のように、ただここにいるということをどうしようもなく歌いたかった。 <Panorama Panama Town・岩渕想太> ◆Mini Album『Faces』 2021年11月24日発売   <収録曲> 1.King's Eyes 2.Strange Days 3.100yen coffee 4.Faceless 5.Seagull Weather 6.Algorithm 7.Melody Lane ◆ Panorama Panama Town One-man Live 2021-2022 "Face to Face" ・2021年12月11日(土) 兵庫・クラブ月世界 開場17:15 / 開演18:00 ・2022年1月14日(金) 東京・東京キネマ倶楽部 開場17:15 / 開演18:00

    2021/11/10

  • Panorama Panama Town
    そのキャラクターと、自分の高校生活を重ね合わせて歌詞を書いた。
    そのキャラクターと、自分の高校生活を重ね合わせて歌詞を書いた。

    Panorama Panama Town

    そのキャラクターと、自分の高校生活を重ね合わせて歌詞を書いた。

     2021年7月16日に“Panorama Panama Town”が新曲「Strange Days」を配信リリース!80年代ポストパンク~New Waveを踏襲した、彼らにしか出せないOne&Onlyなギターロック。10代の未体験な蒼く切ない衝動と葛藤の日々=Strange Days。同曲はドラマ『ギヴン』の主題歌にも決定しております。さらに。劇中バンド“the seasons”が演奏する楽曲も岩渕想太(Vo.)が作詞曲・アレンジで担当。是非、ドラマと併せてお楽しみください。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“Panorama Panama Town”の岩渕想太による歌詞エッセイをお届けします。綴っていただいたのは、新曲「 Strange Days 」に通ずるお話です。音楽を聴くことが貴重な楽しみだったという彼の高校時代。今の“Panorama Panama Town”にも繋がっているであろう、当時の記憶や想いを明かしてくださいました…! ~歌詞エッセイ:「 Strange Days 」~ 高校の頃は、やり場のないエネルギーに溢れていた。 福岡北九州の街から外れた住宅地の中にあった我が母校は、校則がとても厳しく、周りから「監獄」のように恐れられていた学校だった。頭髪検査、持ち物検査は当たり前に存在し、登下校時には制帽を被ることが定められていた。入学してすぐには、山奥に泊まり込みで集団行動をやり続ける「克己心育成のための合宿」なるものがあって、ひたすらに行進や「右向け右」の練習だけをし続ける。そしてその「右向け右」の号令は、卒業するまでずっと耳元で鳴り響いた。自分にとっての高校生活とは、いかに教師達の言う「右向け右」を無視し続けられるか、「右向け」と言われた時に、どれだけ違う方向を向くことができるか、を考え続ける日々だった。 高校生活における楽しみは、音楽を聴くことだった。帰宅部だった自分は、放課後になるとすぐに自転車を飛ばし、学校から20分ほどのショッピングセンターの中にあるタワーレコードに向かう。または、帰り道にあるレンタルビデオショップでCDを借りる。それを家で聴いている時が、何よりの楽しみだった。当時は、サブスクリプションなんかなくて、CDを一枚一枚パソコンに取り込んでいく。最初は、PSPに、ウォークマンに、iPodに、自分だけのライブラリを作っていった。友達付き合いは下手な方ではなかったけど、学校で音楽の話をすることはほとんどなかった。当時、クラスで流行っていた音楽が全然好きじゃなかったし、なんとなく伝わる気がしなかったからだ。 そんな学校の中にも、何人かは音楽の話ができる友人がいた。まるで、禁止されている宗教を告白し合うように、教室の隅で、会話の断片をヒントに、「もしかしてあのバンド好きなのか?」「お前もか!」と分かり合った友人だ。学校終わりのタワーレコードも、レンタルビデオショップも、友人と行くようになり、授業の合間の休み時間や、掃除の間、好きなバンドの話をする。携帯や音楽プレイヤーなどあらゆる持ち込みが禁止の学校の中で、その時間だけがオアシスだった。囚人同士が、牢屋の中で捕まる前の生活を懐かしむように、会話は白熱してとめどなかった。あのアルバムのあの曲がいい、あのライブ映像観た?そんな会話がいつまでも。 新曲「Strange Days」は、ドラマの主題歌に書き下ろした曲で、そのドラマの中には過去に音楽を志したが、ひょんなことから諦めてしまった高校生の少年が登場する。クラスの友人には、音楽の話を一切語らず、常にどこか退屈そうだ。「Strange Days」はそのキャラクターと、自分の高校生活を重ね合わせて歌詞を書いた。自分の場合、高校の時にバンドは組めなかったが、紛れもなくその友人たちのお陰で、学校が楽しめたんだと思う。そんな話ができることを諦めかけていたあの頃、好きなものについて分かち合えた瞬間は、今でも宝物だ。 あと、その時バンドを組まなかった代わりに、大学に入って最高のバンドが組めた。音楽を好きでいることを繋ぎ止め、音楽への憧れを大きなものにしてくれたという意味でも、当時の友人には感謝している。 <Panorama Panama Town・岩渕想太> ◆紹介曲「 Strange Days 」 作詞:岩渕想太 作曲:岩渕想太

    2021/07/15

  • Panorama Panama Town
    この4曲、あなただったらどんなタイトルをつけますか?
    この4曲、あなただったらどんなタイトルをつけますか?

    Panorama Panama Town

    この4曲、あなただったらどんなタイトルをつけますか?

     2021年4月7日に“Panorama Panama Town”がNEW EP『Rolling』をリリースしました。12月にリリースした「Sad Good Night」、2月リリースの「Rodeo」、そして「SO YOUNG」に新曲「氾濫」を加えた全4曲を収録。すべての楽曲を石毛輝(the telephones、Yap!!!)がプロデュースを手掛けております。彼らの音楽をじっくりとご堪能あれ…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Panorama Panama Town”の岩渕想太による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、NEW EP『Rolling』のタイトルに通ずるお話。今作に収録されている4曲にはどんなテーマが共通しているのか。どんな想いを込めたのか。是非、みなさんも4曲の歌詞を読み、曲を聴いた上で、それぞれのタイトルを想像してみてください。 ~歌詞エッセイ:『Rolling』~ 毎度のことだが、タイトルを考えるのには苦労する。曲のタイトル、アルバムのタイトル、ライブのタイトル。バンドマンってのは、楽器を弾き、歌を歌い、タイトルを考える生き物だ。 曲のタイトルは、作る段階から決まっていたりすることが多いし、比較的決まりやすい。だけど、アルバムやEPのタイトルとなると厄介だ。いくつかの曲の中から共通項を探ったり、それらをまとめあげる言葉がどこかにないか探していく。 そして、大体決まって俺はタイトル決めの過程で、そんな言葉あってたまるかとやけになる。そんな言葉が存在しないから曲を作ったんじゃないか、何が包括だドアホと、思考が一周したところで、「さすがにそろそろタイトル欲しいです」とスタッフに脅されて、渋々決着する。毎回、納得はしてるのだけど。 タイトルを決めるってのは、カメラを置くって行為に似ていると思う。駅前通り、空は青空、キャッチの兄ちゃん、タクシーの運転手、ドラッグストア、手を繋ぐカップル。そのどこに、スポットを当てるか。また、何を見逃すか。言葉にするって行為からしてそうなんだけど、タイトルを決めるってことは即ち、何かを見逃すことだ。いくつかある曲の中から、何かしらの要素を選択し、何かしらの個性を見逃しながら、タイトルをつける。そうか、だから俺はなかなかタイトルがつけれないんだなあ。なんて自己弁護してみる。 今回のタイトル決めも、例によって難航した。速い曲もあれば、ミディアムテンポの曲もある。やかましい曲から、大人しい曲もある。どこにカメラを置き、何を見逃そうか、いつも通り悩みに悩んだ。 結局、1ヶ月に渡る思考合戦(考えてるフリ)の末、辿り着いたタイトルは『Rolling』だった。それは、自分の作詞用ノートブックをパラパラとめくっていたら見つけた言葉だ。去年の秋、全曲が形になりかけたプリプロの時に、「これはなんかRollingっぽい」と思って、メモしていたんだった。 去年1年は、バンドにとって色々あって、転がり続けているような毎日だった。試行錯誤しながら、自分たちにできることを考えていく。でも、転がらなきゃ見えてこないものばかりで、これからも転がり続けようと決意した一年でもあった。 なんて意味合いも、もちろんあるんだけど、『Rolling』にした一番の決め手は文字の形かもしれない。4曲並べて、そこに『Rolling』って言葉を置いた時に、とてもしっくりきた。4曲全てに、通底するテーマのような気がしたし、そこにあるべき言葉のような気がした。こういう感触は大事にしたい。 むしろ、聴いた人によるタイトルも聞いてみたいと思う。この4曲、あなただったらどんなタイトルをつけますか? 何はともあれ、音源は完成した。タイトルがつくってことは、手渡せるってことだ。再始動したPanorama Panama Town、1作目『Rolling』多くの人に聴いて欲しいです。そして、ここまで4本のコラムを書かせてくれた歌ネットの皆さんに感謝しております。 <Panorama Panama Town・岩渕想太> ◆New EP『Rolling』 2021年4月7日発売 AZCS-1098 ¥1,500(tax in) <収録曲> M1.Sad Good Night M2.Rodeo M3.氾濫 M4.SO YOUNG

    2021/04/07

  • Panorama Panama Town
    でたらめが起こすマジックを今も信じている。馬鹿みたいに。
    でたらめが起こすマジックを今も信じている。馬鹿みたいに。

    Panorama Panama Town

    でたらめが起こすマジックを今も信じている。馬鹿みたいに。

     2021年3月3日に“Panorama Panama Town”が新曲「SO YOUNG」をリリースしました。ライブでの風景が見える、爽やかで心地いいロックナンバー。コロナにより、なかなか思うような活動ができず、活力はあるのに、それを表に出せない、上手くいかない、そんなもどかしさのなか、もがき続けた経験を歌った1曲となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Panorama Panama Town”の岩渕想太(Vo.)による歌詞エッセイをお届けいたします。綴っていただいたのは、新曲「 SO YOUNG 」のお話。悶々としていたコロナ禍の夏、よく見た夢によってとある記憶が呼び起こされたという彼。そこで得た気づきとは。改めて実感した“変わらないもの”とは。是非、歌詞と併せてこのエッセイを受け取ってください…! ~歌詞エッセイ:「 SO YOUNG 」~ 思えば、去年の夏は悶々としていた。 バンドとしてはスタジオもいい調子で、曲もできつつあるのに、ライブができない。やりたいことは沢山あっても、思うように動けない。そんなもどかしさをずっと抱えていた。同じように、あの時期を過ごした人も多いと思うけど、思い返すだけであれはとてもおかしな体験だったな。「zoom飲み」ってのも流行ってたけど、すごく空虚だった。お酒も回り、話も盛り上がってゲラゲラ笑うんだけど、退出ボタンを押すと、突如一人の部屋に取り残される。結局、バーチャルの中では生きられない。そんなことを痛感したな。 心が逃げ出したくなったのか、この頃やけに昔の夢を見た。子供の頃の夢から、バンドを組んだ頃の夢まで。 無意識の繋がりと呼ぶべきか、この頃見た夢はどれも、当時の状況に根付いたもののように思えた。バンドを組むんだけど思うように曲ができずに、戸惑ってるバンドの夢。これは、やりたいことはあるんだけど思うように動けない状況に類似していた。窓の外の風景に憧れながら、部屋に篭って曲を作り、コロナが落ち着いたらあれをやろうこれをやろうとイメージを膨らませていた2020年夏の俺は、バンドを組んだばかりの俺にとても似ていた。そんなことを、夢によって気づかされたんだ。本当に変な体験だった。変な夏だったよ。 どうやって乗り越えたっけな、あの頃。曲がどうしてもできなかった頃、4人のエネルギーだけはあって、そんなスタジオからどうやって前に進めたっけな。思い返しても、ろくな技術とか、方法論とかは、そこになかった。もちろん、技術と方法論の大切さは分かるようになってきたつもりだけど、あの時、俺らを突き動かしたのはそんなもんじゃなかった。ただ、音を鳴らし続けたこと、そしてそれを根拠もなく信じ続けたこと、それだけじゃないだろうか。 そうして、2020年夏の俺たちは、「SO YOUNG」という曲を作った。何も変わらないかもしれない世界に向けて、いつ終わるかも分からない時代に向けて。曲を作り、ビデオを作り、ライブを配信した。悶々としながら、でも前に進みたかった。 そんな曲の中で、<でたらめも信じ抜いてみりゃそれが答えだろう>と歌詞が書けた。スコーンと、何も考えずに書いた割には、自分たちを肯定するかのような言葉だった。何年も前のでたらめを信じたから今がある。それは、過去から今を包み込むような生温い言葉じゃなくて、俺たちの未来に向けて放射されていた。 変な夏が終わり、気づけば変な春になった。あの頃作った曲をやっとリリースできる。バンドを組んだばかりの俺たちと、2020年夏の俺たちと、2021年3月の俺たち、色んなものが変わったけど、変わらないものもある。でたらめが起こすマジックを今も信じている。馬鹿みたいに。ありとあらゆる人間がSO YOUNG。本当にそう思っている。 <パノラマパナマタウン・岩渕想太> ◆紹介曲「 SO YOUNG 」 作詞:岩渕想太 作曲:岩渕想太

    2021/03/03

  • Panorama Panama Town
    最近、夜の街にはめっきり人がいなくて、寂しい。
    最近、夜の街にはめっきり人がいなくて、寂しい。

    Panorama Panama Town

    最近、夜の街にはめっきり人がいなくて、寂しい。

     2021年2月3日に“Panorama Panama Town”が新曲「Rodeo」を配信リリースしました。今作はデモから曲を完成させる過程を公開する企画、YouTube PPT Online Studioで作り上げた“じゃじゃ馬サーフロック”です。前作「Sad Good Night」に続き、石毛輝(the telephones、Yap!!!)をサウンドプロデューサー迎えた1曲となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“パノラマパナマタウン”の岩渕想太(Vo.)による歌詞エッセイをお届けいたします。綴っていただいたのは、新曲「 Rodeo 」に通ずるお話。夜の街で賑やかに騒ぐことも、飲み歩くことも、難しくなっている今だからこそ、読んでいただきたいエッセイ、聴いていただきたい楽曲です…! ~歌詞エッセイ:「 Rodeo 」~ 飲み歩くことが好きだ。 飲むことも、歩くこともいいけど、飲み歩くことが好きだと気づいたのは、コロナ禍、緊急事態宣言が発令されてからのことだ。街の様相はすっかり変わってしまい、20時という時間に冷たい意味が与えられる。店から店へと渡り歩く、以前のような飲み方はできなくなってしまった。 夜は膨大で、未確定で、謎に満ちている。知らない街に降り立って、あるいは仲間と駅で集合して、さあ飲み始めよう!という瞬間が好きだ。今からどこへでも行ける、という全能感。いつもの居酒屋に、知り合いがやってるバーに、常連客の声が漏れるあの扉の先に。できれば、同じところには留まりたくない。夜は長い。1時間後、自分がどこにいるのか、そんなことは自分しか分からない。 「Rodeo」という曲は、初めから終わりまで駆け回る曲だ。リフからリフに、展開から展開に、歌から歌に、目まぐるしく進行していく。歌詞にも、そのイメージを込めている。 どこまでも大きな夜にしがみつきながら、振り落とされないように、走っていく。夜に委ねたり、夜に抗ったりしながら、一瞬一瞬を積み重ねて朝を迎える。もう一杯、もう一軒。夜の街には、何千通りもの命がうごめいてるけど、そのどれもが夜に振り回されている。その光景だ。 最近、夜の街にはめっきり人がいなくて、寂しい。滅多にない静寂を味わうのもいいけど、やっぱり夜には力が溢れていて欲しい。際限なく、壮大に、そこにあってくれないと張り合いがない。 今となっては、夢のようになってしまった、あの街の姿を思い浮かべながらこの曲を聴いて欲しい。そこでは、スナックのネオンが四方八方光っていて、知らない同士がキスをする。BPM215を乗りこなしながら、どこまでも夜はつづき、いつの日か現実の街にも灯りがともる。そしたら、寿司詰めのライブハウスで会おう。 <パノラマパナマタウン・岩渕想太> ◆紹介曲「 Rodeo 」 作詞:岩渕想太 作曲:岩渕想太

    2021/02/04

  • Panorama Panama Town
    言いたいこと言うだけなら、冷蔵庫のメモ書きでいいんやから。
    言いたいこと言うだけなら、冷蔵庫のメモ書きでいいんやから。

    Panorama Panama Town

    言いたいこと言うだけなら、冷蔵庫のメモ書きでいいんやから。

     先日、メンバーSNSより12月16日に新曲配信のアナウンスが発表されたパノラマパナマタウン。12月12日にはバンドのホーム地、神戸太陽と虎にて、PANORAMA PANAMA TOWN ONE-MAN LIVE“from KOBE”が開催され、約1年ぶりとなる有観客ワンマンライブにはライブハウスキャパ50%以下から当選した70人が集まりました。ポリープ手術にメンバー脱退と様々な関門があった1年、今回のワンマンライブで完全復活を遂げたアクセル全開のライブパフォーマンスとなりました。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“パノラマパナマタウン”の岩渕想太(Vo.)による歌詞エッセイをお届けいたします。綴っていただいたのは、コロナ禍での様々な想い、そして、その経験を得たからこそ自身のなかで変化した歌詞に対する向き合い方です。一体どうして詩は生まれるのか…。その答えを、彼のエッセイとともにみなさんも探してみてください。 ~歌詞エッセイ~ 昨日は神戸太陽と虎でライブだった。止まっていた時計が進み出したようなそんな感じ。殆ど、一年ぶりの有観客ワンマンライブ。汗をかき、音が弾む。やっぱりライブの代替物はどこにもないと痛感した。 大体の人はそう思っているだろうけど、自分たちにとっても、今年は思うようにいかない一年だった。6年一緒にやってきたメンバーが脱退し、喉のポリープ切除手術をし、再始動を掲げるはずだった日比谷野外音楽堂でのライブがコロナでキャンセルになり。まるで、「踏んだり蹴ったり」を辞書で引いた時の挿絵のように、思うようにいかない日々の中で、個人的にも悲しいことが沢山あった。 「やるせない」とよく言うけど、今年を経て、その言葉の解像度が少し上がった気がする。これが「やるせない」ってことか。どこにもやり場のない感情だけが、体の中に蓄積していく。そこには、怒りのような感情や、悲しみのような感情や、いろんな思いがあり、沸沸と湧き上がっては、名づけられるのを待っていた。 酔っ払った父親はよく俺に詩の話をする。あとは、納豆はよく混ぜろという話と、深夜の高速の運転は危ないという話。父親は若い頃、詩集一冊だけを持って上京したらしい。嘘か本当か知らんけど。 「言いたいこと言うだけなら、冷蔵庫のメモ書きにでも書いとけばいいやろ。」父親はよく俺に言う。初めて言われたときは、よく意味が分からなかった。歌詞ってのは言いたいことを言うもんやろうよ父さん。違うよ想太、よく聞け。言いたいこと言うだけなら、冷蔵庫のメモ書きでいいんやから。はあ。 そんな言葉が、身をもって理解できるようになったのは今年のことだ。どうしようもないほど、やるせなくて、未分類の感情が体の中に渦巻いている。それは間違いなく、そこにあって、どんな言葉にしても、何か違うような気がする。 ライブもできず、鬱屈としていた夏頃、部屋に閉じこもって曲を作っていた。すると、そのモヤモヤが、ちょっとだけ形になった気がする。勢いのまま歌詞を書く。歌った拍子に出てきた言葉をメモしたり、言葉と言葉の順序を入れ替えたりしながら歌詞ができていく。それはもはや、最初にあった「言いたいこと」からはかけ離れたものかもしれない。でも、それをエネルギーに産まれたものだ。 「言いたいことを言う」のが詩じゃないんなら、どうして詩は生まれ得るのか。そう思っていたけど、「言いたいことがそこにある」と信じるから詩が生まれる、ような、そんな気がする。間違いなく、そこにある、と信じて、そこに向けて近づいていく。どんなものでも代替できない、そこに向けて。それが表現かも。 こないだ朝、玄関を開けると、目の前で緑色の鳥が3羽、大きな声で鳴いていた。灰色の日常からはみ出て、圧倒的に美しい。何だか嬉しくなって、スマホで調べると、50年前に三軒茶屋で逃げ出した数百羽のインコが野生化しているらしい。鳴き声もうるさいし、感染症を広げるかもしれないし、何だかとても嫌われてるようだ。 見方によって、物は変わる。やるせない毎日だけど、50年を経て、うちの玄関まで辿り着いたインコのようなそんな詩を書きたい。「この曲で言いたいことは何ですか?」ってインタビュアーの質問を置き去りにして、飛んでいけ、誰かのもとへ。 <パノラマパナマタウン・岩渕想太>

    2020/12/15

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