蝉は夏を知らない

アスファルト揺らす陽炎
ふいに君がこっちを向いた
反射的に逸らした目線
白線が光って眩しい
いつか見る八月の走馬灯
きっと横顔だらけのコラージュ
夢なのかな
どうしよう、おかしいや

機械音声の天気予報が
今年も同じ暑さを告げる
「この街の花火、来年はどうなるんだろう」
どうせたまにしか帰ってこないくせに
「ねぇ」
本当は気づいてるんだ
この気持ち

何にも言わないで だって
子どもじみたリボンで
縛るには永すぎる二人の将来
Ah 雲のシュプール
駆けてゆく青のなか

100年後もなんて言わない
せめて今を
ああ 溢れた瞬間を
無自覚な恋の真ん中
ほとんど溺れてる
絡まってくブルー

夏しか空を見られない蝉は
夏の儚さなんて知らない
まるで君しか知らない僕が
君を知れないみたいに
自販機 売り切れたままのサイダー
「はぁ」
いっそ消えたらいいのに
こんな気持ち

ジッと空へ鳴いて 歌って
止むことないラブソング
あの仕草がたしかにイントロだった
Ah ずっと近くで温めた
「君がすき」

100年後もなんて言えない
だから今は
ああ 瞬きをやめよう
無自覚な恋の真ん中
ほとんど溺れてる
絡まってくブルー

始まりも曖昧なら
終わりも来ないよね
題名はないほうが特別
ビビッドな記憶になれ

何にも言わないで だって
子どもじみたリボンで
縛るには永すぎる二人の将来
Ah 雲のシュプール
駆けてゆく青のなか

100年後もなんて言わない
せめて今を
ああ 溢れた瞬間を
無自覚な恋の真ん中
ほとんど溺れてる
絡まってくブルー
Ah
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