ちょーひん弱な、団地のあいつ
プレステ目当てにやってくる
おれにだけちょっと強気なあいつ
シガチョコをくわえてる

なんでもない夏休み最後の日
ふたり分のはずのシガチョコを
おれの分までほおばって
もうがまんのげんかいだ!

“セーブがおわるまでメモリカードを
ぬかないでください!”

げんこつかまして追い出して
あいつは泣き泣き飛び出した
ぐしゃぐしゃな顔は
いい気味なんだけどさ

そのとき
不意にトラックがやってきて…

あいつは…

いちぬけ歯もぬけ
ハンデの一等賞!
やわらかあたまの
ざくろ味
とびだせあつまれ
ころがる一頭身!
おいでよあいつは
人気者!

そうだ、ゲームのつづきをしよう
こわくなったおれはにげ出した
メモリカードを差し込んだら
知らないデータがあったんだ

それが


二学期最初の登校日
あいつがはじめて人気になった日
体はあいにくお休みさ
でもあいつが死んだほんとの理由は
おれしか知らないんだ

そうだ、こんなのはぐう然さ
こわくなったおれはシラを切る
一時間目の国語の時間
知らない漢字を習うんだ

それが


おれたち

こしぬけ間もぬけ
ハンデの劣等生!
ぼんくらあたまの
なかまたち
それでも夢見る
クラスの三等賞
根ぐされコンビも
悪くない?

ああ!
いちぬけずるいぜ
ハンデの一等賞!
やわらかあたまの
ざくろ味
とびだせあつまれ
ころがる一頭身!
おいでよあいつは
人気者!

一生あいつは
人気者!

超貧弱な、団地のあいつ
プレステ目当てにやってくる
おれだけがちょっと大人になって
ほら煙草を咥えてる
あの夏の温度が染み付いて
消えないデータがあったんだ

それが


それが
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