合い鍵

不透明な空き箱を踏んでくしゃって透明に
新しいくじを引いてまたステッカーのセットが当たる
不安定に揺れている公共交通機関に乗って
暴れる誰か知らないけど正しい気もしないでもない

昨日から体のどっか痛いところばかり
気になって仕方ない

振り合う袖の奥まで疼いてさようならの形に育った街を
許したところで帰るわけでもないのに
温めた水で油を落として白くなった皿に飾った
間違った答えごと食卓に並べる

歪んでいる採寸を捨ててしまったって今更
雨粒はもう肩を濡らして乾かしてる暇も方法もない

愛おしい自分を守るために逃げるだけの旅
その道で見つけたものは

苦しみや痛みばかりいなして寛容な人ばかり集まった部屋を
認めたところで合い鍵は増えないだろ
埋めた土の底まで湿って柔くなったとこに刺さった
針だって気にしない、そう思うように思うだけ

信じない疑わない確かめないからどうか善くあって
明るいメロディを聞かせて
励まさない背を押さない引き連れないからどうか疑って
朝まで

行き交う人の流れに背いて潰れた箱持って何してんだろう
初めから決めてたとかそんな嘘でしょ
指の先で示した先の先、もう追い付けないスピードで
負けてるってそう思うように思うだけ
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