月影のアンシェネ

生ける者が眠りつく頃 冷えた風だけ側で頬撫でる夜
私は 渇き 飢えていた 蹲り爪立て抑える本能

優しさ感じるその度
贖い方
分からずに怖くなる

夢が終わるなら 一瞬でと願うけど
眩しさに触れていたくて
月影のなか 動けずいるアンシェネ -虜囚-
消え掛けの今を抱きしめた 一人

「いつかこの日が来るって、わかってた。でも…まだ、もう少しだけ……」

白と黒が 混ざり合えずに
この世界 塗り分けるような絵を描く
私は 何色に見えている?
言わないで 曖昧なまま居させて

無垢な眼差しを
今日も裏切って生き長らえた

いつか終わる日が来るとしても もう少し
分かってる 無謀な願いだと
いくつの嘘を塗り重ね 怪物は
戻れない場所へ来ただろう 此処へ

「大好きだから…大切だから、私はみんなの前から消えなきゃいけない」

灰色のヴェールで覆う
この秘密がなければ
陽の光のなか、みんなとずっと一緒に……

夢が終わる日に きっと真実明かされ
眩しさが闇葬るだろう
月影のなか 動けずいるアンシェネ -虜囚-
壊れゆく今にさよならを 一人

「みんな、ごめんね。さよなら──」
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