君に似ていたから

春の匂いは洗い立ての布団
どこかの家のあどけないピアノ
うらら空ではためいた
綿雲が君に似ていたから

暗渠道にある銭湯と酒屋
「次の休みに一緒に行こう」と君を誘う

愛とは何かを歌っていても君が
泣いてたら意味がないの
36度5分 温もりの中で
見つけた気持ちを恋と呼ぶのでしょう

好きじゃないものに「好き」とは言えない
けど好きなものとの距離も上手く掴めない
めばえの窓をすり抜けた
仄灯りが君に似ていたから

愛とか平和を歌っていても君が
泣いてたら意味がないの
甲州街道 春風を運べ

僕らの長くない人生の中で
あと何度季節が変わって
何度傷付いて 何度愛し合うだろう
春は風が吹く

なんの変哲もない歌を書いた
だけどこれがすべてだった
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