風の独り言

黄昏(たそが)れ頃は 淋しくて
流離(さすら)う風に なりました
はじめて逢った 街角に
あなたが待って 居るようで
思い出は 思い出は
積る落葉の 下なのに

黙ったまんま 見つめあい
時間を止めた 夜でした
ネオンが赤く 燃えるから
切なさじっと 耐(こら)えつつ
思い出は 思い出は
モカの香りの ほろ苦さ

並木の蔭の ティールーム
いつもの椅子は 空(から)でした
砕けた恋の 破片(かけら)など
拾って何に なるのやら
思い出は 思い出は
知らぬふりして 過ぎるもの
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