| 春の小川石川ひとみ | 石川ひとみ | 高野辰之 | 岡野貞一 | 山田直毅 | 春の小川は さらさら行くよ 岸のすみれや れんげの花に すがたやさしく 色うつくしく 咲けよ咲けよと ささやきながら 春の小川は さらさら行くよ えびやめだかや こぶなのむれに 今日も一日 ひなたでおよぎ あそべあそべと ささやきながら |
| 夏の思い出石川ひとみ | 石川ひとみ | 江間章子 | 中田喜直 | | 夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬 遠い空 霧のなかに うかびくる やさしい影 野の小径 水芭蕉の花が 咲いている 夢みて咲いている 水の辺り 石楠花色に たそがれる はるかな尾瀬 遠い空 夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬 野の旅よ 花のなかに そよそよと ゆれゆれる 浮き島よ 水芭蕉の花が 匂っている 夢みて匂っている 水の辺り まなこつぶれば 懐かしい はるかな尾瀬 遠い空 |
| 故郷石川ひとみ | 石川ひとみ | 高野辰之 | 岡野貞一 | | 兎追いしかの山、 小鮒釣りしかの川、 夢は今も めぐりて 忘れがたき故郷 如何にいます父母、 恙なしや友がき、 雨に風につけても、 思いいずる故郷。 こころざしをはたして、 いつの日にか帰らん、 山はあおき故郷。 水は清き故郷。 |
| 朧月夜石川ひとみ | 石川ひとみ | 高野辰之 | 岡野貞一 | 山田直毅 | 菜の花畠に、入日薄れ、 見わたす山の端、霞ふかし。 春風そよふく、空を見れば、 夕月かかりて、にほひ淡し。 里わの火影も、森の色も、 田中の小路をたどる人も、 蛙のなくねも、かねの音も、 さながら霞める 朧月夜。 |
| 赤い靴石川ひとみ | 石川ひとみ | 野口雨情 | 本居長世 | | 赤いくつ はいてた 女の子 異人さんに つれられて 行っちゃった 横浜の 埠頭から 船に乗って 異人さんに つれられて 行っちゃった 今では 青い目になっちゃって 異人さんのお国に いるんだろう 赤いくつ 見るたび 考える 異人さんに逢うたび 考える |
| バラが咲いた石川ひとみ | 石川ひとみ | 浜口庫之助 | 浜口庫之助 | 山田直毅 | バラが咲いた バラが咲いた 真赤なバラが 淋しかった ぼくの庭に バラが咲いた たったひとつ 咲いたバラ 小さなバラで 淋しかった ぼくの庭が 明るくなった バラよバラよ 小さなバラ そのままで そこに咲いてておくれ バラが咲いた バラが咲いた 真赤なバラが 淋しかった ぼくの庭に バラが咲いた バラが散った バラが散った いつの間にか ぼくの庭は 前のように 淋しくなった ぼくの庭の バラは散って しまったけれど 淋しかった ぼくの心に バラが咲いた バラよバラよ 心のバラ いつまでも ここで咲いてておくれ バラが咲いた バラが咲いた ぼくの心に いつまでも 散らない 真赤なバラが |
| 赤とんぼ石川ひとみ | 石川ひとみ | 三木露風 | 山田耕筰 | 山田直毅 | 夕焼け 小焼けの 赤とんぼ 負われて見たのは いつの日か 山の畑の 桑の実を 小篭摘んだは まぼろしか 十五で姐やは 嫁に行き お里のたよりも 絶えはてた 夕焼け 小焼けの 赤とんぼ とまっているよ 竿の先 |
| ちいさい秋みつけた石川ひとみ | 石川ひとみ | サトウハチロー | 中田喜直 | | 誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた めかくし鬼さん 手のなる方へ すましたお耳に かすかにしみた よんでる口笛 もずの声 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた 誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた お部屋は北向き くもりのガラス うつろな目の色 とかしたミルク わずかなすきから秋の風 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた 誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた むかしの むかしの 風見の鶏の ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ はぜの葉あかくて 入り日色 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋みつけた |
| かなりや石川ひとみ | 石川ひとみ | 西條八十 | 成田為三 | 山田直毅 | 唄を忘れた金糸雀は、 後の山に棄てましょか いえ、いえ、それはなりませぬ 唄を忘れた金糸雀は、 背戸の小薮に埋けましょか いえ、いえ、それもなりませぬ 唄を忘れた金糸雀は、 柳の鞭でぶちましょか いえ、いえ、それはかわいそう 唄を忘れた金糸雀は 象牙の船に、銀の櫂 月夜の海に浮べれば 忘れた唄をおもいだす |
| 月の沙漠石川ひとみ | 石川ひとみ | 加藤まさを | 佐々木すぐる | 島袋優 | 月の砂漠を はるばると 旅の駱駝がゆきました 金と銀との鞍置いて 二つならんでゆきました 金の鞍には銀の甕 銀の鞍には金の甕 二つの甕は それぞれに 紐で結んでありました さきの鞍には王子様 あとの鞍にはお姫様 乗った二人は おそろいの 白い上着を着てました 曠い砂漠をひとすじに 二人はどこへゆくのでしょう 朧にけぶる月の夜を 対の駱駝はとぼとぼと 砂丘を越えて行きました 黙って越えて行きました |
| 浜千鳥石川ひとみ | 石川ひとみ | 鹿島鳴秋 | 弘田龍太郎 | | 青い月夜の 浜辺には 親を探して 鳴く鳥が 波の国から 生まれ出る 濡れた翼の 銀の色 夜鳴く鳥の 悲しさは 親をたずねて 海こえて 月夜の国へ 消えてゆく 銀のつばさの 浜千鳥 |
| 紅葉石川ひとみ | 石川ひとみ | 高野辰之 | 岡野貞一 | 山田直毅 | 秋の夕日に照る山紅葉 濃いも薄いも数ある中に 松をいろどる楓や蔦は 山のふもとの裾模様 渓の流に散り浮く紅葉 波にゆられて離れて寄って 赤や黄色の色様々に 水の上にも織る錦 |
| 浜辺の歌石川ひとみ | 石川ひとみ | 林古渓 | 成田為三 | 山田直毅 | あした浜辺を さまよえば 昔のことぞ しのばるる 風の音よ 雲のさまよ 寄する波も 貝の色も ゆうべ浜辺を もとおれば 昔の人ぞ しのばるる 寄する波よ 返す波よ 月の色も 星のかげも |
| 雪の降る街を石川ひとみ | 石川ひとみ | 石川ひとみ | 中田喜直 | 山田直毅 | 雪の降る街を 雪の降る街を 想い出だけが 通りすぎてゆく 雪の降る街を 遠い国から 落ちてくる この想い出を この想い出を いつの日か つつまん 温かき幸せの ほほえみ 雪の降る街を 雪の降る街を 足音だけが 追いかけてゆく 雪の降る街を ひとり心に 充ちてくる この哀しみを この哀しみを いつの日か ぼぐさん 緑なす春の日の そよ風 雪の降る街を 雪の降る街を 息吹とともに こみあげてくる 雪の降る街を 誰もわからぬ わが心 このむなしさを このむなしさを いつの日か 祈らん 新しき光降る 鐘の音 |
| ともだちみつけた石川ひとみ | 石川ひとみ | 石川ひとみ | 山田直毅 | | 泣き虫 けむし 見つけたよ 涙を越えて ひとつふたつ ひとりぼっちじゃ ないんだよ 気づいたとき うれしくなる ずっと 忘れないで 大事なこと みんな いっしょに 手をつないで歩こう けんかした子に ほほえみを 送ってごらん ほら仲直り 青い空に抱かれ 風にゆられ みんな ともだち 手をつないで歩こう みんな いっしょに 新しい歌 うたおう |