| お久しぶりねすぎもとまさと | すぎもとまさと | 杉本真人 | 杉本真人 | 佐藤和豊 | お久しぶりね あなたに会うなんて あれから何年経ったのかしら 少しは私も 大人になったでしょう あなたはいい人 できたでしょうね お茶だけのつもりが 時のたつのも忘れさせ 別れづらくなりそうで なんだかこわい それじゃ さよなら 元気でと 冷たく背中を向けたけど 今でもほんとは 好きなのと つぶやいてみる もう一度 もう一度 生まれ変わって もう一度 もう一度 めぐり逢いたいね お久しぶりね こんな真夜中に あなたから電話をくれるなんて おかしいくらい まじめな声で 私に迫るから 眠気もさめた もしも今でも一人なら 映画みたいな恋をして 愛を育ててみたいねと 笑ってみせる それじゃ さよなら これきりと 冷たく受話器を置いたけど 涙がしらずにあふれ出す どうかしてるね もう一度 もう一度 生まれ変わって もう一度 もう一度 めぐり逢いたいね もう一度 もう一度 生まれ変わって もう一度 もう一度 めぐり逢いたいね |
| M氏への便りすぎもとまさと | すぎもとまさと | 吉田健美 | 杉本真人 | | あれから何年過ぎたでしょうか その後変りはないのでしょうか こんなに遠く離れてしまって 忘れることは とてもたやすいけど 今でも君が 心配なんです 東京の水を君に送ります ポットにつめて 東京の水を君に送ります ポットにつめて 暖かな人々の思いやりに触れて のんびり暮していることでしょう 姫路の街が やさしい街なら 落ち着くことも 悪くはないけど 黙ってしまうには 早い気がします 東京の水を君に送ります 手紙にそえて 東京の水を君に送ります 手紙にそえて かもめのジョナサンは もう読んだでしょうね 僕はあと書きを 先に読みました 疑うことしか 出来なくなっていて とても恐い ような気がします これも灰色の 空のせいでしょうか 東京の水を君に送ります 想い出乗せて 東京の水を君に送ります 想い出乗せて 誰もが妙に 白けきっていて 誰もが冗談で ごまかし会って 何の魅力もない街東京 それでも僕等は こうして僕等は ただ毎日を がんばっています 東京の水を君に送ります 都会の夢を 東京の水を君に送ります 都会の夢を |
| 聖橋ですぎもとまさと | すぎもとまさと | 阿久悠 | 杉本眞人 | | あなたは売れない小説を ためいきついて 書いている 見果てぬ夢と知りながら わたしは横についている 大きな愛だと信じても ついうなだれてしまいそう 貧しいことは 平気でも このままここに いられない だから 私は鬼になる あなたを捨てて よそへ行く 二年二ヵ月二日目に ここで逢いましょう 聖橋で あなたと暮らした 四畳半 きれいに掃除したあとで 涙のしみた手紙書き 机の上に置いておく 小説書くのもいいけれど あなたは少し 甘ったれ 自分で生きる気になって こういうわたし 見返して そうよ わたしは鬼になる 泣き泣き恐い顔をする 二年二ヵ月二日目に ここで逢いましょう 聖橋で だから わたしは鬼になる あなたを捨てて よそへ行く 二年二ヵ月二日目に ここで逢いましょう 聖橋で |
| なぎさ橋からすぎもとまさと | すぎもとまさと | 喜多條忠 | 杉本眞人 | 佐藤和豊 | 情けないわね ふたりとも ハーフワインで こんなに酔って 嬉しかったわ 今夜のお酒 あなたはちっとも 変わってなくて やさしくて ああ 冷たくて いとしくて 憎たらしくて… 歩きましょうか なぎさ橋まで あのバスストップ あなたは駅に わたしは家(いえ)に 漁り火ほらね ちらちらと 夜風にまたたく なつかしいわね 今度会うまで 元気でいてよ 本当だからね 指切りしてよ 苦しくて ああ せつなくて なのにあなたが 忘れられずに バスが来たわよ あなたが先よね 今日は見送るわ さよならのKISS ポストの陰で あなたに手を振る 何度も何度も 何度も手を振る 子供みたいに あなたに手を振る あなたに手を振る 何度も何度も 何度も手を振る 子供みたいに あなたに手を振る あなたに手を振る 何度も何度も 何度も手を振る 見えなくなるまで あなたに手を振る |
| 囁(ささや)きの海すぎもとまさと | すぎもとまさと | 朝比奈京仔 | 杉本眞人 | 佐藤和豊 | 年の差が 親子ほど それも 歯止めにならなくて 他人(ひと)の目を避けてアパートを かってに借りて実家(いえ)を出た 真夏(なつ)の海 ただ激しく 迸(ほとばし)る愛に流れ 黄昏の靴音を 待ちわびて しがみついた 夕月も見ず 潮騒の 音にも耳を貸さず… 三度目の春がゆき 濡れた季節のささやきに 毎日が愛し合うことと 別れ話の繰り返し 走水(はしりみず) 眩(くら)むような 陽炎(かげろう)が燃えたつ朝 なぜかしら もう二度と 逢えないと感じていた 観音崎のバス停で あなたを見送りつつ… 晩夏(なつ)の海 月日(とき)が過ぎて 世の中が分かりかけて ひとり来た灯台で ちぎれゆく雲を見上げ 日傘をたたむ今の私 あなたに似合いますか… |
| 土砂降りの雨だからすぎもとまさと | すぎもとまさと | 朝比奈京仔 | 杉本眞人 | 佐藤和豊 | 土砂降りの雨だから もういいよ この傘をあげるから ふりむかないで 昔の人だと知ってたよ 揺れてたこともね 愛してる だからこそ さよなら…あげるよ 不思議だね 明日から他人になるなんて 心まで ずぶ濡れて 夜空を見上げてる 土砂降りの雨だけど まにあうさ この腕をほどくから ふりむかないで あんたの髪の毛その服も 濡れないようにね くずれそう それでもね すがりはしないよ… 大丈夫 あたしなど忘れていいんだよ 夜の街 ずぶ濡れて 最後の強がりさ 愛してる だからこそ さよなら…あげるよ 土砂降りでかまわない 傘ならいらないよ 手を広げ ずぶ濡れて 涙を浴びるから |
| 夜桜蝶々すぎもとまさと | すぎもとまさと | 田久保真見 | 杉本眞人 | 佐藤和豊 | 十五で覚えた ため息は 二十歳のときに 捨てました 悲しすぎると 泣けないと 知った二十五 夜明け前 大人になったら 汚れると 子供の頃は 思ってた 三十過ぎて 欲しいのは 純愛だけに なりました 夜桜蝶々 飛んでゆけ あなたのもとへ 飛んでゆけ 闇に咲いても 花は花 罪なさだめも 恋は恋 Ah Ah Ah …… 泣かない女が 泣くときは 愛するひとの 腕の中 たった一つの 幸せで 百の不幸も 消えてゆく 大きな桜の その下で あやしい夢を 見ています 無数の花よ 蝶になれ あなたに群がり つれてきて 夜桜蝶々 飛んでゆけ あなたのもとへ 飛んでゆけ かなわなくても 夢は夢 愛と呼んでも 嘘は嘘 Ah Ah Ah …… 夜桜蝶々 飛んでゆけ あなたのもとへ 飛んでゆけ 闇に咲いても 花は花 罪なさだめも 恋は恋 Ah Ah Ah …… |
| 昭和縄のれんすぎもとまさと | すぎもとまさと | 高田ひろお | 杉本眞人 | 佐藤和豊 | ひなびた路地の 縄のれん 焼鳥は世間のすみで 味わうものと 酸(す)いも甘(あま)いも かみわけた 父のこだわり いまわかる 酒とおんなは 二合<号>まで 愚(ぐ)にもつかない 冗談云って 酔えばときどき 笑いとり 手酌(てじゃく)のすきな 父でした ひとのじゃまにならぬよう ひとをおしのけ生きぬよう 努(つと)めてがんこを よそおった そんな父が いまもしずかに 飲んでいそうな 縄のれん はたらきながら いやなこと 父はいっぱいあった はずだろうに 折り目ただしく 生きぬいた そして昭和も 幕をとじ 父と母との あいだには ほんのすこしの 波風あった そんなときには 縄のれん ひととき逃げる 場所でした ひとのじゃまにならぬよう ひとをおしのけ生きぬよう 努(つと)めてがんこを よそおった そんな父が いまもしずかに 飲んでいそうな 縄のれん そんな父が いまもしずかに 飲んでいそうな 縄のれん |
| 落花生~らっかせい~すぎもとまさと | すぎもとまさと | 田久保真見 | 杉本眞人 | 佐藤和豊 | 親父が好きだった 落花生が 今年も 店先に並んだ いつも茶の間で むいた殻ちらかして お袋が 怒ってたっけ 生まれた家も とうに売り払い 故郷は いつの間にか遠くて 墓参りなんて 何年ぶりなんだろ 花を買うよな 柄でもないし 落花生と 缶ビールふたあけて 小さな 墓に置いた 乾杯しようか 俺も飲もう ふいに落ちた この涙 乾杯しようか 空が青い やっと素直になれた 遅すぎるよね 老人ホーム(ホーム)のお袋は 落花生を 渡すと 笑ったりするんだ きっと忘れて ゆくことは神様の 優しさと 最近思う どうにか俺も オヤジをやってる 子供らの 反抗期に思った 終電で酔って 帰って来た親父に 酒を飲むのは 仕事じゃねえと 怒鳴ったけど悔やんでる 今わかる 仕事の 酒の苦さ 守られてたんだ 俺たちは 落花生の 殻のよう 守られてたんだ いつの時も やっと本当にわかる 遅すぎるよね 乾杯しようか 俺も飲もう ふいに落ちた この涙 乾杯しようか 空が青い やっと素直になれた 遅すぎるよね |
| 白木蓮(はくもくれん)すぎもとまさと | すぎもとまさと | ちあき哲也 | 杉本眞人 | 佐藤和豊 | 新宿発の 特急あずさ 独(ひと)り下りれば 木蓮の蕾(つぼみ)が仄(ほの)かに 香り出す頃… お寺へつづく 花輪の列の 数の多さが 故郷(ふるさと)に尽くしたあなたを 悼(いた)む声です… 驚かないでください 音沙汰なしの私が来て 父は娘が苦手だった 娘は父を鬼と恐れた 愛など疎(おろ)か 終日(ひもすがら)、刃(やいば)を胸に 息もできない 親子でしたね 阿弥陀仏 波阿弥陀仏 相性(あいしょう)だけは 仕方ない 葬(おく)らせてくれて 葬らせてくれて ありがとう 敷居は二度と 跨(また)がせないと たたき返した 東京のお盆の土産は 土間で砕けた… 不肖の子です 不孝はしても いいえ、言えます 人として恥ずべきことなど しては来ないと… 謝ったりはしません あなたを怨むつもりもない やっと家族が久しぶりに まさかの席で顔を揃えて 一言(ひとこと)、母が「父さんのお引き合わせ」と そんな気もして 兄の瞳(め)を見た 私、また 打(ぶ)たれるでしょう 子供が一人 いる人と 入籍の届け 入籍の届け 出しました 人間に 輪廻があれば 鬼なら鬼の ままでいい 次の世も父と娘(こ)で 次の世も父と娘で 出遭ってくれますか…… |
| TATSUYAすぎもとまさと | すぎもとまさと | 吉田旺 | 杉本眞人 | 佐藤和豊 | 中学二年の お母ちゃんの 傷口(きず)から生まれた 私(うち)やもん そうやアンタに 会えるまで 男をにくんで 生きてきた 竜也 竜也 どうして どうして 私(うち)ひとり 竜也 竜也 残して 残して 逝ったんよ 後を追いたい… 追いたいけれど おなかのこの児(こ)が 動くんよ アンタを殺した オートバイが 今夜も街中 暴れとる 私(うち)はあの爆音(おと) 聴くたびに 憎しみばかりが 逆巻(さかま)くよ 竜也 竜也 アンタに アンタに 逢えたもん 竜也 竜也 生まれてきたこと 悔やまへん 後を追いたい… この私(うち)やけど アンタのこの児(こ)が 止めるんよ 竜也 竜也 どうして どうして 私(うち)ひとり 竜也 竜也 残して 残して 逝ったんよ 後を追いたい… 追いたいけれど おなかのこの児(こ)が 動くんよ |